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開学記念フォーラム「社会的インテグレーションと芸術・文化×観光」を開催しました
2022年5月27日(金)、兵庫県立美術館ミュージアムホールにおいて、開学記念フォーラム「社会的インテグレーションと芸術・文化×観光」を開催しました。
このフォーラムは2月4日に開催を予定していましたが、兵庫県において新型コロナウィルスのまん延防止等重点措置が適用されたため、延期して開催したものです。
【プログラム】
〇開会の挨拶 五百籏頭(いおきべ)真(兵庫県公立大学法人 理事長)
〇基調講演 「芸術・文化と観光 ―地域の芸術文化を世界とつなぐ観光の力―」宗田好史氏(京都府立大学 名誉教授/関西国際大学 教授)
〇基調報告 「舞台芸術をコンテンツとした文化観光の可能性」 アンネグレート・ベルクマン氏(東京大学大学院 特任准教授)
〇本学の紹介 藤野一夫(芸術文化観光専門職大学 副学長/教授)
〇パネル討議 「芸術・文化×観光の社会的インパクト」
・パネラー
宗田好史氏(京都府立大学 名誉教授/関西国際大学 教授)
アンネグレート・ベルクマン氏(東京大学大学院 特任准教授)
藤野一夫(芸術文化観光専門職大学 副学長/教授)
・コーディネーター
大社 充(芸術文化観光専門職大学 教授)
〇閉会の挨拶 平田オリザ(芸術文化観光専門職大学 学長)
始めに「開会の挨拶」として、兵庫県公立大学法人 五百籏頭真理事長が開会のご挨拶をいたしました。
続いて、京都府立大学名誉教授、関西国際大学教授の宗田好史先生から、「芸術・文化と観光 ―地域の芸術文化を世界とつなぐ観光の力―」と題して基調講演を行っていただきました。
講演では、鉄道の普及で観光が近代化すると万国博覧会が人気を博し、その影響を受けて、ヴェネツィア市では芸術・文化に絞ったビエンナーレを始め、観光と相乗効果で世界的な文化都市として発展しました。この歴史を踏まえて、日本で芸術・文化、そして観光が社会、経済に果たす役割を解説いただきました。そして兵庫県が創造芸術を活かした新しい観光文化の中心となる道筋を豊富な知見から語っていただきました。
「基調講演」講師の宗田好史先生
「基調報告」では、東京大学大学院 特任准教授のアンネグレート ベルクマン先生から、香川県琴平町のこんぴら歌舞伎や兵庫県豊岡市出石町の永楽館歌舞伎など、歌舞伎を観光に活かしてまちづくりを成功させた事例を紹介いただきました。そして、観光推進においてパフォーミングアーツには大きな可能性があり、とりわけ外国人観光客に対しては日本の伝統演劇は地域の観光を発展させる大きな可能性があるとのヒントをいただきました。
「基調報告」を発表するアンネグレート ベルクマン先生
「本学の紹介」では、本学の藤野一夫副学長が昨年4月に開学した本学(芸術文化観光専門職大学)の概要や、育成する人材像について説明いたしました。
「本学の紹介」を行う藤野一夫副学長
また「パネル討議」では、本学の大社充教授がコーディネーターを務め、「芸術・文化×観光の社会的インパクト」をテーマにディスカッションを行いました。
基調講演や基調報告の内容をさらに発展させ、芸術・文化と観光が社会的にインテグレーション(統合)することによる社会的影響や未来を討議するとともに、会場の参加者からの質問に回答するなど、さらに具体的な意見が飛び交うプログラムとなりました。
「パネル討議」で意見を交わす登壇者
(右から藤野副学長、宗田先生、ベルクマン先生、大社教授)
最後に「閉会の挨拶」として、本学の平田オリザ学長が各方面へのお礼を申し上げ、併せて全体をまとめてフォーラムを終了いたしました。
芸術・文化と観光を架橋する意義と本学に期待される役割が改めて浮かび上がることになったフォーラムになりました。
「閉会の挨拶」を行う平田オリザ学長