山田虚言癖
第98回-②:学生BLOG【二人三記】「Rock’n’roller sing only’bout love and life.」
二人で書く芸観大生日記、二人三記です。
山田虚言癖です。最近、部屋がとんでもない事になっております。時間の進む先にずっと横たわっていた自分の時間が止まるときが、いつの間にかすぐ近くまで迫って来ていました。この感覚は、じつは初めてのことではなく、一昨年のちょうど今頃にも感じたことでした。すぐ後に、私は大学へ満足に通えなくなりました。勉強ができない事ってすごく不便なんですよ。大嫌いだった勉強が恋しく感じたのはあの時が初めてでした。
今、私は死ぬ準備をしている。と思って部屋を片付けています。別に私は愚か者では無いので自ら死にに行くような事はしません。ただ、死んだ時に部屋が汚かったら恥ずかしいな、と思っただけです。思えば部屋をまじめに片付ける経験が無かったので、とても苦労しています。というのも、一昨年から昨年にかけての期間に描き連ねた絵が大量に発掘されて、部屋の床にぐちゃぐちゃになって広がっているのです。どう片付ければ良いものか分からないものですから、とりあえず皺だらけの紙を写真に収めてフリマにでも出品しようかと思っています。
死ぬこと自体はあまり厭なふうに感じません。心を壊していた時期に、言葉の外で準備だけはしていたのかもしれません。そういえば最近絵を描いていませんでした。あんなに大好きだった絵を、最近は目に写していません。心の中でむくむくと頭を起こした「描きたい」衝動は、「いやでもめんどくせぇな」に押しつぶされてゆっくりと元の位置へ戻ります。元あった、元々人間が抱えている絵を描きたいという衝動が収まるべき所へと、のそのそと帰っていきました。
とりあえず飾ってみるか!と思い立って、その辺にあった絵をガムテープで賃貸の部屋の壁にぺたぺた貼り付けました。そしたら壁に貼り付けられたモリエールが「お前敷金帰ってこんぞ」と脅しやがったので、彼をネットオークションの海へ放流することにします。
大嫌いな物も事も人も、みんな上手いこと脅迫されている感覚を押し潰している。そして楽しそうに踊って、欲や衝動を心の中の岩窟から誘い出して、それから引き摺って遊んでいる。わたしもいつか、そうなりたい。そうでありたい。と願っている。
平和のために描いた絵を買ってくれた人に、ごめんあの絵もう一度観たいから貸してくんね?とはなんだか言いづらいし、平和のために書いた歌も書き終えるには何かまだ書くべきことが残っ ている気がしている。というより上演する勇気がない。何故バンドをやっているのですか?世界平和のためです。とか言いたいのですが。
いつか歌にする勇気を持てたら、その時にまた絵を描くかもしれません。
ブログ担当者:山田虚言癖