ニシカワキイロ
特別回:学生BLOG「OZ2022」①
あれ?金曜日じゃないのに?はじめまして、「ニシカワキイロ」と申します。
今回は特別回『OZ2022』ということで、先日5月14〜22日に本校の劇場”静思堂シアター”で行われたCATパフォーミングアーツプロジェクト(通称PAP)の公演、『OZ2022』の特集をお送りします。
まず、CATパフォーミングアーツプロジェクトとは、”芸術文化観光専門職大学で授業の一貫として行われるプロジェクトです。年2回、国内外一線級のアーティストが携わり、学生と共に演劇やダンスなどの舞台作品を創作します。”(OZ2022フライヤーより引用)というもの。
今回は演出家、多田淳之介さんをお迎えして「オズの魔法使い」を原作に物語が繰り広げられました。
今年のPAPは1期生のみのプロジェクトで、この学生ブログはメンバー全員2期生で構成されているため、先輩方にインタビューという形でお伝えしていきます。
なので今回のブログはぜひ2期生にも読んでほしい!!!そんな気持ちです。宣伝します。
『OZ2022』の公演を構成する9つの部門の1期生にインタビューに答えていただきました。
ボリュームたっぷりですので2回に分けてご紹介していきます。
終演直後のとんでもない時期にお忙しい中のご協力、本当にありがとうございました、!!
【俳優】
Q1. どんな仕事内容ですか
身体づくり、「なりたい自分」「理想の国」などについて考える、考えたものを具体的に身体を通して形にしてみる(シーン創作等)、主に演出家多田さんと共に、お客さんへの届け方を模索する、舞台に立つ
Q2. 見どころはどこですか
ライブ感。魔女との…ミーティング…?!実はあんなところもこんなところも、その日その時限り。その場にいる方々と共に、一緒につくっていく。そこが、大きな魅力であり、見どころだと思います。
Q3. 大変だったことはなんですか
お客さんがいない状態で、想像、創造すること。どのようなレスポンスが返ってくるのか、考えているとはいえ、それは想像でしかない!たくさんの方々が稽古やゲネプロに足を運んでくださって、はじめて成り立ちました。お客さんも含めた、関わってくださった全ての方々に感謝しかありません。
Q4. どのように役作りをしましたか
私の場合は、自分自身についてと人の生き方について考えました。特に、勇気ってなんだ?となり、ヘンテコなのですけれども、永遠に勇気についてのラジオを聴いていました。
【舞台技術部・舞台美術、大道具】
Q1. どんな仕事内容ですか
静思堂シアターと、3つあった各キャラクターとの出会いの部屋の舞台美術をチームで立案し、作成した模型や図面を元に、実際に大道具を作り上げるということをしました。
Q2. どのように作品の世界観を作りましたか
舞台美術チームが取り組んだのは、主に『OZ2022』という”メタバース”のデザイン設計に当たることになります。常に最新の「現代版オズの魔法使い」という演劇を体験できる「体験型劇場型メタバース」と謎に満ち溢れた設定を、いかにして空間に表していくのか、チームの一人ひとりのアイディアを組み合わせて完成させました。
Q3. 楽しかったことはなんですか
最初から最後まで楽しかったです。静思堂シアター内にあった大きな黄色い竜巻は、美術チームの全員で想像し、たくさんの人のご協力の元、それを実現させることができました。今回何よりも、一人ひとりの「やりたいこと」を、それぞれが舞台美術としてちゃんと表現することができたというのが、とても良かったし、チームの全員が『OZ2022』の作品に携わることを楽しむことができた、一番の要因だと思います。
【舞台技術部・衣装】
Q1. キャストの「なりたい自分」をリサーチし、衣装(アバター衣装)を考案、制作。OZの世界を現すためのパーツ(スキン)を創作。
Q2. 大変だったことはなんですか
とにかく作る量が多かったこと!15名のキャスト全員分の初期アバター衣装を考えるのもエネルギーを使いましたが、制作に取り掛かってからはとにかく時間との勝負。しかも毎日のように作るものが増えていく。正直、本番までに間に合うのか?と不安でした。
Q3. 楽しかったことはなんですか
大変だったことと紙一重です。本番前1週間は小道具制作室に通ってとにかくミシンと向き合う毎日。でも、みんなで助け合い、励まし合いながら戦っているような気持ちですごく楽しかったです。みんなで「文化祭の前日みたいだね」といって笑っていました。
Q4. この部門を選んだ理由
前回のPAPで達成出来なかった自分たちで衣装を作る、という目標にもう一度挑戦したかったからです。前回の『忠臣蔵』は初めてということもあり、自分たちでデザインや制作をするのではなく衣装チームや俳優の服を持ち寄ってコーディネートをしました。その難しさ、楽しさもありましたが、せっかくなら作りたい!という思いがあり、今回も衣装チームを選びました。
【舞台技術部・照明】
Q1. どんな仕事内容ですか?
照明のプランを考え、仕込んだり、当日のオペレーション等を担当しています。
Q2. この部門を選んだ理由はなんですか?
特にやりたいことがなかったので人手が足りていなさそうな照明班を選びました。専門的な知識があったわけではありませんが、周りのメンバーが色々なことを教えてくれるためとても勉強になっています。
Q3. 大変だったことは?
人手不足です。マネジメント部の方々が積極的にヘルプに入ってくれているおかげでなんとかなっています。感謝しています。
Q4. 見どころはなんですか?
カンザスのシーンで使用している灯体は少し特殊なもので、カラフルなものが白黒に見えるようになっています。色のないモノクロの世界を表現していますので、ぜひ注目してみてください。
【マネジメント部】
Q1. どんな仕事内容ですか
とりあえず一言では言えない。稽古前後掃除・音照チェック・人員不足の場合はオペも入る・制作とともに北の使いも数名
各部署に潜り込んでサポート(衣装部→衣装作成の手伝い、舞台美術→小道具の作成、音響→基本マネ部で管理、制作→当日パンフレットや準備物の配置の段取り決めなど)
潜った後にマネジメント内での情報共有、整理した後の情報は全体へ共有
会計処理・グリーンファイル等の観客用の物品の作成・タイムテーブル作成
担当の教員を中心に、それぞれで分担して行っていました。
Q2. 見どころはどこですか
ただ作品を観て面白いという気持ちになるだけでなく、自分はどう考えるのかを尋ねられるところが魅力。自分と向き合うきっかけにもなるかもしれない。同時に胸が苦しくなる。オズの魔法使いの結末を知っていても、楽しめるメッセージ性のあるところ。
Q3. 大変だったことはなんですか
ただただ時間がない。
Q4. どのように作品の世界観を作りましたか
演出家をはじめ、クリエーション部や俳優に基本は形作ってもらいました。
我々はその演出家のイメージを時間や費用を鑑みて、どうすれば実現できるかを調整する方に尽力していました。言ってしまえば、皆が作った世界観を守るために動いていました。
まずは5部門、いかがだったでしょうか?少しでも舞台裏や、PAPの活動に興味を持っていただけたら幸いです。
私も早くPAPに参加したい!!ということで近々また、特別回『OZ2022』②でお会いしましょう。
写真提供(2枚目以降):『OZ2022』制作部
ブログ担当者 ニシカワキイロ