授業風景
「持続可能な社会」の授業を紹介します
本日ご紹介するのは「持続可能な社会」の講義です。
本講義は「持続可能な発展」理念、理念の実践過程・歴史的展開過程、理念に基づく現代社会や地域社会の見方、「持続可能な社会」のあり方、地域社会における理念の実現方法等について講じます。また、こうした理念を実際の社会の中にどのように反映させ共生社会を構築していくのかという実践的な知についても簡易のフィールドワーク実習等を行い、経験的に学修することを目的としています。
今回の講義では「持続可能な社会としての豊岡」について考察をしました。それぞれ6班に分かれて豊岡の様々な現状や課題について調査をし、その結果を全員の前で発表しました。テーマが豊岡ということで、実際に豊岡在住の方に学生が様々な形態で聞き取り調査を行い、市民の方々の生の声を集めました。
発表のテーマは下記の通りです。
・豊岡に住んで交通面で不便だと思うこと
・豊岡市内の高校生の演劇への関心について
・豊岡における障害者支援についての現状報告
・豊岡の現状と今後、そして市民の意識
・豊岡に移住してきた人の歩みを知る
・豊岡の雇用状況について
豊岡の交通の不便さについて発表した班は、車社会の豊岡で車を所有していない学生として暮らしてみて感じることとして、夜になると街灯がほとんどなく真っ暗になるため徒歩で外出することに抵抗があるなどの意見が出ました。こちらの班はアルバイト先などでアンケートを実施し、地元の方の交通事情について調査を行いました。
また、豊岡市内に住む高校生の演劇への関心度について調査した班は、なんと市内の高校(1校のみ中学校もあり)の643人の生徒さんから回答を得ることができました。こちらの班はGoogleフォームを利用してアンケートを実施したため、数多くの回答を得ることができました。その結果、豊岡演劇祭の認知度が3割程度であること、そして市内にある演劇関連の施設(江原河畔劇場、城崎国際アートセンター、芸術文化観光専門職大学)の知名度が高校生の間では低いということが分かりました。
豊岡に移住してきた方のあゆみを調査した班は、出石の農家さんにご協力頂き、豊岡に移住するまでと移住してからのお話をZoomで伺いました。こちらの班ではターゲットを少数に絞り、より詳しい話を聞くことを目的とした質的調査を行いました。インタビューを行った農家さんはUターンで豊岡に帰って来られたのですが、Iターン移住者に比べて、保証制度等の利用手続きに時間がかかったという現状を教えてくださいました。
各班の発表が終わった後は、教員から調査や発表に関しての提案や、良かった点などについてコメントがありました。今回の調査は学生が全て自分達で実施したため、地域の方に調査するための心構えを学ぶことができ、ご協力頂いた地域の皆さまに感謝していました。また今回学んだ調査方法や反省点を今後に活かしていきたいと意欲を高めていました。