無名
第159回学生ブログ【四季オリオリ座】「最後に映画を見に行ったのは、」
皆さんこんにちは。二度目の登場となります、芸術文化観光専門職大学3期生、四季オリオリ座所属の無名です。芸観大の四季をオリオリ、お届けします。
さて、季節は巡りついに8月。なんならもう十数日経過すれば9月です。皆様いかがお過ごしでしょうか。年々増す災害級の暑さにやられていませんでしょうか。暑中見舞いの典型的な例文として「炎暑の候、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか」といったものがありますが、この暑さでお変わりなく過ごせる方がもう奇跡のようになってしまったので、そろそろ新しい暑中見舞いの例文が欲しいですね。「緯度0度の暑さに迫る中、皆様冷房器具共にお変わりありませんでしょうか」とか、「甲子園のドラマも夕星と共に繰り広げられる暑さ本番、お元気でいらっしゃいますか」とか。こんな気温はもはや盛夏ではなく猛夏ですし、そんな人間の体温を超える暑さに負けず変わりなく元気で過ごすのは不可能に近いですし、夏休みに入った子どもも日中外では遊べないため、窓の外は静かです(気温が下がった頃合いで遊びに出てくるため、子どもの楽しげな声が聴こえてくるのは夕方〜夜あたりに思います)。あ、そうそう、エアコンのフィルター掃除はお忘れなく。
さて、今回は少し受験生向けの話をします。
受験生の皆さんは「夏」と言われてどんなフレーズを思い浮かべるでしょうか。恐らく真っ先に浮かぶのは「勝負の夏」とか「差がつく夏」とか、その辺りでしょうか。少なくとも「癒しの夏」とか「買わなきゃ損な夏」とか、そういうのは出てきにくいと思います。学校に通っている方であれば周りの友人も先生方ももう完全受験モード、予備校に通っている方であれば青空をバックにした受験生応援CMやらポスターやらがよく目につくようになるでしょうか。ただ私は思います。
受験生だろうが「癒しの夏」も「買わなきゃ損な夏」もやっていいだろ!!!!!!!!!!!!!確かに勉強は大事だけど!!!!!!!!!禁止される筋合いはねぇ!!!!!!!!!!!大事なのは切り替え!!!!!!!!!!!!!
まぁ、その切り替えがなかなか上手くいかないから問題なんですけどね。私も受験生の頃、それなりの老齢の方に「切り替えってどうすれば上手くいくんでしょうね」と訊いたことがありますが「知らん」の三文字でした。人生の先輩が言うのならどうしようもねぇ。それはそれとして、受験生だからといって娯楽や楽しみを過剰に制限しすぎるのは良くないとも考えています。これを指し示す言葉が何かないだろうかと思って探したのですが、「心理的リアクタンス」がいちばん近いようで何か根本的なところが違うような気もしました。
今、受験生のあなたはこのブログをどのような気持ちで、目的で開いたのでしょうか。受験のための情報収集か、それとも暇つぶしか、はたまた偶然何かのワードが検索に引っかかっただけか。それから今は何時ですか。どこかへ向かっている朝か、昼下がりか、帰路の夕方か、それとも眠れない夜か。ともかくこの大学に合格する、それ自体をゴールにして、心をすり減らしてほしくはないなと思います。CATは寧ろ合格してからが本番、高校時代よりも更に多忙な毎日が待っていますからね!
HP、そして令和7年度入学者選抜要項にも書かれております、本学の「求める学生像」を引用してここにも置いておきます。
『本学の建学理念に共感し、芸術文化と観光の視点を生かすことで、新たなビジネスモデルを形成し、産業の創造を誘発し、大きな波及効果をもたらすなど、地域の活力を創出しようとする学生を求めます。』
今、あなたの周囲では何が起こっていますか。最後に映画を見に行ったのはいつですか、観光目的の旅行に行ったのはいつですか。そもそもあなたの街に映画館はありますか、観光地だったシャッターばかりの商店街が広がってはいませんか。そもそもどうしてそういった娯楽といった楽しみが必要なのだったっけ、どういう意味があったのだっけ。もし今あなたが「受験生だから」と過剰にそういったものを制限してしまっているのなら、再度そういうことを考えてみてほしいと思います。受験の際、新しい思考の扉を開くための何かの手がかりになるかもしれませんから。
何度だって言います、この先芸観大を目指す方々へ。どうか「自分の持つ自分なりの戦い方で」この門戸を開くことができるよう願っています。もしそれが叶わなくとも、この豊岡の地とこの大学を知ってくれたこと、入試概要を印刷しながら頭を悩ませたこと、使ったこともない交通機関と経路で遠路はるばる訪ねてきてくれたこと、嫌ってほどある模試の志望校としてこのやたら長い大学名を狭いスペースに書き込んだこと、その結果で笑うこともあれば微妙な顔されて泣くしかできなかったこと、その姿全部、ここに挑んだ決して短くはない時間と過程、そこに確かにあなたの姿があったことを、私達は覚えています。
ここまで読んでいただきありがとうございました。さんきゅー。無名でした。